グレイスに入所する前のキャリアを教えてください。
大学院修士課程を修了後、商社に入社して約2年間働きました。
商社在職中に司法試験に合格し、司法修習を経て、都内の大手法律事務所で約12年半にわたって企業法務全般に携わって参りました。
その中でも、各種契約書の作成は多く行いました。その他、M&A、英語を使用した渉外業務に注力していました。
事務所の移籍時に重視していたことを教えてください。
地元である九州へ戻るという点です。
新卒で就職して以降、米国留学時代を除いては東京で暮らしていましたが、年齢も40代に入ってこれからの人生を考えたとき、故郷の九州・福岡に戻るということを真剣に考えるようになりました。
しかし、私は東京で長く企業法務に携わり、弁護士として色がついていたので、地方で弁護士として働くイメージを抱きにくかったことも事実です。
そんな中、修習同期である代表の古手川と話をする機会がありました。
古手川が九州で事務所を立ち上げていることは従前から知っていましたが、話をする中で、地方におけるリーガルサービスの需要について認識を新たにしました。
地方でも自分の企業法務のキャリアを活かす道があることを知り、グレイスの福岡事務所であればそれを実現できると感じたことが、私の移籍の決断を大きく後押ししました。
入所後の業務内容について教えてください。
グレイスには社を超える顧問先企業があり、法律相談対応や契約書の作成・レビューを多く行っています。これらの業務においては、私のこれまでのキャリアをスムーズに活かすことができています。
また、銀行とのルートを開拓し、九州でのM&Aを行っています。
この分野に長く注力してきた弁護士は九州には多くないと思いますので、銀行といい関係を築きながら、連携して案件を受注することができています。
グレイスでの働き方について教えてください。
グレイスの働き方の特徴として、オンライン対応に力を入れていることが挙げられます。
私は顧問先企業の対応をする企業法務部に所属しておりますが、その業務を行う中で、チャットツールやウェブ会議システムを積極的に活用しています。
コロナ禍以前から弊所では力を入れてきた取組みですが、今後ますますこの流れは加速していくものと思います。
法律事務所の移籍を考えている先生方にメッセージをお願いします。
私は、弁護士登録から10年超が経過した時点で、東京から地方に転出しました。
この業界では、稀なケースにあたると思います。
地方に転出した後はその地域でいろいろな方に助けていただくことになります。
東京には東京の、地方には地方の良さがあり、今後の自分の人生と照らし合わせながら、自分の道を決めてほしいですね。
無計画な移籍や就職は、当然ながらお勧めできません。
しかし、法律事務所には大小さまざまあるものの、基本的には、自分が担当している案件について、自分で責任をもって対応するという本質は共通します。
自分が持っている知識・経験・専門性との連続性がある法律事務所と出会うことができれば、最終的には、お互いにとってよい結論になると思います。